タイヤのプロファイルはどう?…

今日は、11月10日(金)。

11月も、すでに1/3が過ぎてしまいました。

この調子でいくと、

「あっ」という間に11月末になり、
「えっ」と思った途端にお正月が来て、
「おっ」と感じたら春が来る…

ということにそうなりそうです。

 

歳を取れば取るほど1年が過ぎるのが早いと言いますが、本当にそう感じます。

小学校の6年はとても長く感じましたが、それに比べると、その後の中・高の6年間はとても短かかった印象です。

そして大学の4年、社会人になってからのおよそ40年。

1年がどんどん短くなって年月が過ぎて行く感じ…

 

 

どうやら各個人が感じる1年の ”長さ” は、それまで生きてきた年月との比較による「感覚的な印象」で決まるそうな。

たとえば…

 

小学校1年生 7歳の子供にとっての ”1年” は、自分の生きてきた年月の「1/7」。

これに対し、還暦を過ぎた61歳の私にとっての ”1年” は、自分の人生のわずか「1/61」。

 

「1/7」と「1/61」。

この違いは大きいです。

 

その短い「1/61」を充実させ、少しでも ”長く” 感じられるように、「年甲斐も無く」…と言われても、まだまだ色々なことに興味津々で生きていきたい…

そう考えます。

 

 

さて、その ”興味津々” の一環として、このところのローラーでは、ピナレロとフォーカスをローラーで乗り比べた際の「ペダリングの軽さ」が違うことに着目し、その原因を探ってきました(「空気圧はどう?…」)。

 

昨日 9日(水)のローラーでは、LSD 30分を、フォーカスとピナレロのそれぞれ両方で行っています。

ただし、空気圧をできるだけ均一にしたいとのことで、ポンプはヒラメ式ではなくワンタッチ式のアダプターのものを使い、「F: 4.5 bar、R: 5.0 bar」としました。

 

まずはフォーカス。

 

ケイデンスのブレは比較的少なく、概ね「70rpm」をキープできたように思います。

 

つぎにピナレロ。

 

こちらも同じような印象で、双方とも、比較するには良いデータが取れたと感じました。

 

例によって、LSD部分(ケイデンス 70rpm相当部分)のみをズームしてみます。

 

↓ フォーカス

平均ケイデンス 70rpm
平均パワー   165w

 

↓ ピナレロ

平均ケイデンス 70rpm
平均パワー   171w

 

やはり「6w = 3%」の差で、フォーカスが優れている…というデータ比較結果となりました。

 

今回のデータによる結論もこれまで得た結果を肯定するものであり、まあ、間違いはないんだと思います。

しかし、フレーム、ホイール、BB等、個別部分の優劣(価格の違い?…)を思えば、私の個人的な感情として、

「ピナレロの方が ”パワーロスが少ない” という結論になって然るべき」

という思いが捨てきれません。

 

 

「何か、決定的に違うところがあるはずだ」…

そう思って、さらに色々考えていましたが、ちょっとヒントらしいことに思い当たりました。

 

フォーカスとピナレロは、同じタイヤ「コンチネンタル GP5000 28c」を履いています。

なので、

「空気圧を一緒にすれば、条件は同じになる」…

と判断していました。

 

「履かせているホイールは『ゾンダ』と『ボーラ WTO』で違っているけど、ローラーで走る分には、その違いが影響する余地は少ない」

そんな思い込みがあって、条件は揃えることができている…との判断になっていました。

 

しかし、両ホイールのリム幅は、実は違っていることに気がつきました。

具体的には、以下の通りであり、

フォーカス カンパ ゾンダ(17c)
ピナレロ  カンパ ボーラ WTO 45(19c)

ピナレロの方が、より「ワイドなリム」のホイールでした。

 

どちらのホイールも、28cのタイヤを履かせるホイールの適正リム幅の範囲には入っており、問題がある訳ではありません。

ただ一般的には、

ワイドリムにタイヤを履かせた場合:
サイドウォールの変形量が少なくなり、より扁平なプロファイルとなる
このため、タイヤの転がり抵抗は少ないが、乗り心地は悪くなる

ナローリムにタイヤを履かせた場合:
サイドウォールの変形量が多くなり、より丸みを帯びたプロファイルとなる
このため、タイヤの転がり抵抗は多いが、乗り心地は良くなる

と言われます。

 

平地を実走する場合は、確かに上記の通りです。

 

しかし、今回私が比較のために走っている環境は、「エリート e-Motion」という3本ローラーの「ドラム」上です。

3本ローラーのドラム上を走る際、ドラムとの接点におけるタイヤの変形は、

「平地に比較して変形量が大きい」

と考えられます。

しかも、タイヤのプロファイルがより扁平となるワイドリムのホイールに履かせている方が、その影響が大きいこととなり、

「同じ空気圧に設定しても、ワイドリムのホイールでは、平地よりも3本ローラーの方が転がり抵抗が多くなる」

ということになります。

 

つまり、

・同じタイヤ「コンチネンタル GP5000 28c」を履かせ、
・同じ空気圧「F: 4.5 bar、R: 5.0 bar」

に設定しても、

・フォーカス ゾンダ(17c)と、
・ピナレロ  ボーラ WTO(19c)では、

3本ローラーでの、タイヤの転がり抵抗は違う…

という結論です。

 

ホイールのリム幅、つまり「タイヤのプロファイル」って、思っていた以上に影響が大きいようです。

 

つぎは、タイヤの変形量が少なくなるように、少し空気圧を上げてローラーで走ってみます。

 

 

追伸

以前に比べると、最近私は、比較的低い空気圧の設定で走ることが多くなっています(「リバイバル いいじゃないですか!」)。

 

以前は、前後ともに「8.0 bar」にしていたほどですが、「5.0 bar」ほどに落としてライドしていると、グリップ感やしっとりした感じなど、タイヤのフィーリングがとても良くなったと感じています。

 

しかしそれ以降、ローラーに乗っていると、ちょっと変な感覚がありました。

 

「走り出しのウォームアップではローラーは重い、しかし最後のクールダウンでは軽い」

 

これは、

・私の錯覚か、
・あるいは回転部分の汚れ?ホコリ?等が取れて滑らかになったのか…

などと思っていました。

 

しかし、その原因が分かりました。

 

 

実は、

・ウォームアップ前にチェックした空気圧が、
・ローラーで走ることでタイヤが温まり、
・結果として空気圧が高くなる…

ということが原因のようです。

 

↓ ウォームアップ部分のズーム

平均ケイデンス 43rpm
平均パワー   95w

 

↓ クールダウン部分のズーム 

平均ケイデンス 43rpm
平均パワー   88w

 

ウォームアップとクールダウンでは、「7w = 7.4%」のパワー低減がありました。

 

 

まず、「ウォームアップ時点で軽くなる」のは錯覚ではなく、データで確認できた事実でした。

 

ちょっと気になって、ウォームアップを終えてからピナレロのタイヤを触ってみると、

「ほんのり温かい」

 

これに対し、ラックに掛けてあるままのバイクのタイヤを触ると、

「あっ、冷たい」…

 

「そうか、温ったまって、空気圧が上がったんだ」

 

 

「7.0〜8.0 bar」等の高い空気圧で走っていたときは、タイヤが温まることによる空気圧への影響が相対的に小さいため、私では気付けなかっただけのようです。

 

ということで、また一つ、疑問/謎が解けました。

あー、スッキリした。

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