今日は、9月17日(日)。
一昨日の投稿でお伝えしていましたが、昨日 16日(土)は、ツール・ド・のとのスタート日(「ツール・ド・のと 400 いよいよです!」)。
3日間で開催される「ツール・ド・のと 400」には、kit1002さん、kenshinさん、teeenshuさん、しゅういち(私)の4人が、3日間のうちの1日だけを走る「1日コース」にエントリーしています。
3日間の中で、1日目のみ走るのは、kit1002さん、kenshinさん、私の3名。
そしてteeenshuさんは、3日目のみを走ります。
→そのときの動画をYouTubeで公開しました。
「2023 09 16 ツール・ド・のと 1日コース データ付き・編集済み」
1日目、当日の16日(土)朝6時半。
kit1002さんと私は一緒に、そしてkenshinさんは単独で、それぞれ西部緑地公園を目指して出発。
7時には西部緑地公園の当日受付テント近くで3人は合流。
3人が揃って、集合場所に整列です。
写真上から、
・kit1002さんのコルナゴ V3
・kenshinさんのルック ブレード
・私のウィリエール クロモリレーサー
です。
私のバイクだけがカーボンではなくクロモリです。
しかもおよそ30年前に私が購入し、乗り続けてきたもの。
ただし、フレームとフォーク以外は、すべて購入時のものとは違っています。
ヒルクライムレースでこれを使うことはありませんが、今回はレースではなくエンデューロ。
なので、ウィリエールで走ることをとても楽しみにしていました。
(「乗り味の違い…」の投稿もご参考に…)
しばらく待っていると、7時半から開会式が開催されました。
和太鼓の演奏、来賓の方々のご挨拶等があり、開会式も無事終了。
8時からは、いよいよ選手がスタートします。
スタートの順番は、まずは3日間を通して走るチャンピオンコース参加者の方々。
(この方々のゼッケンは3桁の番号です)
続いて、1日目のみを走る「1日コース」参加者の方々で、私たちはここに入っています。
(この方々のゼッケンは4桁の番号で、初日のみの私たちは「1000」番台)
そして最後は、1日目の約半分を走る「ハーフコース」参加者の方々。
(この方々のゼッケンも4桁の番号ですが、「4000」番台になっています)
スタート自体は順調に進んだのですが、ここからが大変でした。
最初の休憩箇所となる内灘「道の駅 サンセットパーク」までのルートに、金沢の ”海側環状道路” 、そして近岡交差点が含まれていました。
しかしこれが大変なルート。
(「ルートの選定ミス」と断言しておきます)
この道路および交差点は車で走っても信号停止が多く、ところどころで「青信号が短いにも関わらず、無駄に赤信号時間が長い交差点がある」…として有名です。
案の定、自転車はそれらの交差点で「赤信号」の洗礼を受け、しかも長い時間待たされます。
このため信号待ちの間に、スタートした順に次々と選手がその交差点に来てしまい、「自転車の大群/待ち行列」がどんどん形成されていきます。
そうなると、信号が青に変わっても交差点を抜けることができない人たちが大量発生。
この状況になってしまったことにより、この区間を抜けるために多くの時間を費やすことになりました。
スタートそのものは予定通り8時から順調に進んでいったのですが、私たちが内灘の道の駅に着いたのは9時40分。
最初の10kmほどを進むために、実に1時間40分を使っています。
これが後々尾を引くんですよね…
最初の休憩場所は、内灘の道の駅「サンセットパーク」。
ここを過ぎてからようやく集団がバラけてきたようで、私たちのチームじゅげむも、3台でのトレイン組んで走ることができるようになりました。
トレインの走行では、「遅れた時間を、少しでも取り戻したい」…ということで、先頭のkit1002さんが激走。
他の選手をどんどん追い抜いて、チームじゅげむのトレインを引っ張ってくれました。
ところがそんな激走の真っ只中、宝達志水町 志賀町大島 でkenshinさんにチェーン落ちが発生。
最初は、
「いやー、ブレード チェーン落ち。Di2でチェーン落ちって珍しいなぁ」…
と軽く考えていました。
しかし、よくよく見ると、チェーン落ちを超えた「メカトラ」であることが判明。
なんと、kenshinさんご自慢のプーリー(「ディープ・インパクト…」)のガイド自体からチェーンが外れてしまっています。
このため、チェーンが、チェーンリングとスプロケットに引っ掛かっているだけの、完全な「宙ぶらりん」状態…
えーっ、なんでそうなるの?
でも、これ、どうやって直すんだ…
私たち3人は途方に暮れている状況。
その脇を、参加選手たちがどんどん走り過ぎていきます。
そこに一人の方が通りかかりました。
また通り過ぎて行くんだろう…と思っていると、困っている私たちを見て、その方は止まってくれました。
「どうされました?」
状況を説明すると、おもむろに工具を取り出し、
「一旦コマを外してチェーンを一本の状態に戻しましょう。その状態でプーリーにチェーンを通し直し、それからコマでチェーンを止めれば直るでしょう」
…とのお言葉。
「地獄に仏、闇夜に提灯」とはこのこと。
手際良く修理してくれる様子を見守る私たち3人。
あっという間に修理が完了し、kenshinさんの「ブレード」は、再び走れる状態になりました。
名前は分かりませんが、ゼッケン216番の方、本当にありがとうございました。
ちなみに、この方のゼッケンは3桁なので、おそらく3日間を連続で走る「チャンピオンコース」の参加者だと思われます。
私たちを助けてくれた後、
「買うには買ったけど、これは滅多に使わない工具。それを使う機会があって良かった」
とおっしゃって、爽やかに走り去って行かれました。
私たちが再スタートしてしばらく走っていると、また別の参加者が足を痛めたようで、大会の救護班の方に付き添ってもらいながら、道路脇で休んでいる場面がありました。
実はその現場でも、この216番の方は止まっておられました。
おそらく216番の方が、まず足を痛めた参加選手の方に声を掛けたんだろうと思います。
「自分のことだけではなく、周りの方に配慮する」
言うのは簡単ですが、この方は、招待選手あるいは大会アンバサダーとしてではなく、「通常の参加者」として大会に参加しておられます。
自分自身のゴール時間制限もある中ですから、「自分の時間を犠牲にして、他者を助ける」ことは、中々できることでは無いと感じます。
本当に頭が下がる思いです。
チェーン落ちの修理が終わり、私たちが再スタートして30分ほどした時点で昼食会場に到着。
ようやく、この日のお昼ご飯にありつきました。
バイキング形式のレストラン会場は広くて冷房が効いており、天国のような快適空間。
そして、美味しそうなものがズラリと並んでいました。
とはいえ「食べ過ぎで苦しくならないように」…ということで、私はやや控えめにしています。
昼食でエネルギーを補給し、ボトルの水もしっかり補給して、午後の部がスタートして行きます。
ところがこの日は予想を上回る晴天で、気温もどんどん上昇。
予報では、最高気温は32℃になっていたと思いますが、どうやら34℃まで上昇したようです。
ちなみに、ガーミンのログによる最高気温は「47℃」。
そこまででは無いですが、私が感じた体感での最高気温も「37℃」を超えていたようなイメージ。
とにかく暑い一日でした。
走っていても、茹だるような暑さに体力を消耗しながらなんとか走り繋ぎ、ようやくつぎの休憩ポイント、とぎの道の駅に到着。
ここでおはぎを頂き、エネルギーを補給。
そして、その先にある門前のチェックポイントに、制限時刻の1時間前にたどり着きました。
ここではバナナと「赤コーラ」を頂いて、最後の難関、円山峠に向かいます。
(この「赤コーラ」が美味かった、ホントに…)
ところが、門前のチェックポイント前で両足の腿が攣ってしまったkit1002さん。
「円山峠、上り切ることができるかな」…と気弱になりかけ、DNFがチラつきます。
しかしそこは最後の気力を振り絞り、ゴール後の「お楽しみ」を期待して、完走を目指すことに決定。
体力を温存したマイペースでのヒルクライムでしたが、足つき無しで、無事3人とも峠を越えることができました。
最後の峠を越えれば、あとは下り天国。
kenshinさんの「コンタクト 吹っ飛び事件」等もありながらの午後5時30分。
3人揃って無事、ゴールの輪島マリンタウンに着くことができました。
完走証を交付してもらい、この日のメインイベントは終了。
kit1002さん、kenshinさん。
そしてゼッケン216番の方。
本当にありがとうございました。
そして、このイベントをサポートしていただいた多くの方々。
皆さんのおかげで、とても充実した良い日を過ごすことができました。
ツール・ド・のとは、思っていた以上に達成感のある大会でした。
もしかすると、来年も参加するかも…そう思っています。
あっ、そういえば、浜松のtakaさんから、「いつか3日間のチャンピオンコースに出場したいと思っています」との連絡がありました。
いやー、ブルベもへっちゃらのtakaさんなら、チャンピオンコースも楽勝でしょう。
私自身には、ちょっと不安もありますが、そのときはお付き合いします!
追伸
ゴールした後、3人は輪島のホテルで一泊し、楽しい時間を過ごしました。
メインイベントの後にある、「前座」ならぬ「後座」?。
(いや、気分的には、こっちの方がメインイベントかも…)
「後座」では、まずは温泉に入って汗を洗い流し、体の疲れを癒やします。
そして数々のご馳走。
それら料理の他にも、生ビール、能登ワイン(白)、ハイボール…などなど。
「なんでもアリ」の夜は、とっぷりと更けていきましたとさ…