乗鞍のタイムを予想してみる…

前回のトレーニングに関する投稿でも述べましたが、現在のトレーニングデータに基づくと、私は、乗鞍ヒルクライムレースでどの程度のタイムで走ることができるのでしょうか?

これは非常に気になることなので、自分なりに確認して見たいと思います。なお、今朝の私の体重は73.2kgでした。また昨日の投稿で述べた通り、私のFTPは240W程度と考えられます。これを前提として、物理的に考えてみることにします。

詳細な計算等が不要な方は、以下の小さい文字の部分は読み飛ばしてください。

 

まず、トレーニング用の道具ページの「●ガーミン」にも書きましたが、2018.11.22のPDTUNE編集部の記事では、「体重61kgの人が、平均出力200Wで登れば、1時間19分」と述べられています。これを物理的な数値に置き換えて計算してみます…

乗鞍ヒルクライムの公式サイト、コース紹介ページには、標高差が1,260mと公表されています。体重61kgの人が1,260mを登るために必要な物理的な仕事量(J:ジュール)は、位置エネルギーの増加分と考えられるので、

仕事量 = 増えた位置エネルギー

  = m(体重) × g(重力加速度) × h(標高差)

  = 61 × 9.8 × 1260

  = 753,228[J] ・・・(1)(単位はジュール)

と求めることができます。この乗鞍を登るための仕事量全体を、毎秒200Wの運動効率で行う(200W/Sの出力≒FTPでヒルクライムする)と仮定すると、(1)を200で割れば、仕事全体を行うために必要な時間(秒)が計算できます。

仕事全体に必要な時間(秒)

  = 753,228 ÷ 200

  = 3,766.14・・・(2)(単位はS:秒)

となります。これを「分」に直すため、(2)をさらに「60(秒)」で割って見ます。

仕事全体に必要な時間(分)

  = 3,766.14 ÷ 60

  ≒ 62.8・・・(3)(単位は分)

つまり、1時間02分ほど…となります。しかし(3)として求めた時間は、PDTUNE編集部の記事で記載されている「1時間19分(79分)」と一致しません。この一致しない点について、私はPDTUNE編集部の方はつぎのように考えたと判断しました。

「FTP=200W/Sの人が”乗鞍”をヒルクライムする場合、実レースコースは勾配が一定ではない、あるいは2,500mを超える標高の箇所がある…等があり、平地のトレーニングで記録したFTPよりも平均出力が低下する」

出力ワット数が低下する度合いは、(3)の時間とPDTUNE編集部が提示した時間の比率(62.8 ÷ 79 ≒ 0.79) に表現されるとすれば、乗鞍を実際にヒルクライムする際の平均出力は、本人のFTPの79%程度に低下することを想定している…と理解しました。上記に習うと、私の場合は以下として計算できます。

私が乗鞍を登るために必要な仕事量

  = 73.2(私の体重) × 9.8(重力加速度) × 1,260(標高差)

  = 903,873.6・・・(A)

私が坂を登るために必要な時間(秒)

  = (A) ÷ (240 × 0.79)

  = 903,873.6 ÷ 189.6

  ≒ 4767.3 ・・・(B)(単位は秒)

私が坂を登るために必要な時間(分)

  = (B) ÷ 60

  = 4767.3 ÷ 60

  ≒ 79.5・・・(C)(単位は分)

前提とする体重、FTPのデータに基づくと、私は乗鞍を登るには、1時間19分30秒かかる…と計算できました。ギリギリ1時間20分を切るタイムであり、予想していたよりも良いタイムです。

調子に乗って、さらにタイムを上げることを考えてみると…出力ワット数を急激に上げることは難しいですが、同じ出力のままであっても体重を軽くすることで、ヒルクライムに必要な仕事量を減らすことはできます(その方が取り組み易くて、かつ効果が高そうです)。仮に体重を69kgまで絞ってレースに臨んだとすると、同じ出力ワット数の前提でも、計算結果は1時間15分弱になりました。

ちょっと浮かれてしまいそうですが、そんなにうまくいくハズがないのが現実です。ただ、フワついた夢物語ではなく、私の現実的/具体的な目標タイムとして1時間20分を考えても良い…そう捉えたいと思います。

なお、現時点で私が今年ターゲットにしているタイムは、「1時間30分切り、しかもできるだけ1時間20分に近づける」…と設定しています。まずは、これをクリアできるように日々のトレーニングに励みたいと思います。

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