急ブレーキの操作

昨日も、低負荷でのローラートレーニングとしました。

低負荷でのローラー

なぜか昨日は、体調・体のキレ共に良かったようで、低負荷でのトレーニングが勿体無い…と感じるほどでした。
しかし、ここでまた色気を出すと、膝等に痛みが出て故障を抱えるリスクもあると思い、低負荷のままトレーニングを行なっています。

私は体調管理がうまくいった経験がなく失敗ばかりしていますが、これが上手にできる方は本当に羨ましいと思っています。

ヒルクライムレース当日に、体調/体のキレが最高になるようにできたらどんなにいいか。
いや、それでも、タイムはそれほど違わないかもしれませんけど…

 

さて、本題です。

絶景のんびりツーリング倶楽部 浜松支部で開催された御前崎ライドの動画(23:30秒付近からです)を見た方から、以下の質問がありました。

急ブレーキのあとのコメントに、「リアタイヤがロックするほどの急ブレーキ」…とありますが、リアブレーキをメインでかけているのでしょうか?

 

えーっと、そうではなく、フロントブレーキがメインというか、ほとんどフロントブレーキしか効かせていないかもしれません。
これは、私がオートバイに乗っていた頃からのクセ/傾向で、ロードバイクでも、そのクセがそのまま出ていると思います。

オートバイでも自転車でも、ハードなブレーキングをすると、重心のほとんどがフロント側に移動し、それに応じてリアタイヤの荷重が抜けてしまいます。
これにより、リアブレーキを強く掛けていなくても、リアタイヤがスリップ/スキッドする現象が発生します。
→このリアタイヤが「スリップ/スキッドする」ことを言っています。

オートバイやMTBなど、フロントにサスペンションのある二輪車では、フロントのブレーキ操作によりリアタイヤを浮かすこともできます。これは、いわゆる「ジャックナイフ」と呼ばれるテクニックです。
これ、けっこう高度なテクなんですよ…

 

以下はブレーキのクセを補足する説明なので、興味のない方は読み飛ばしてください。

 

補足

私は、10代の頃からオートバイに乗っていて、速く走ることがとても好きでした。
速く走る…といっても、「直線でアクセルを開け、最高スピードを競う」というものではなく、「連続するコーナー、アップ/ダウンが複雑に組み合わされた道を、自分の限界に挑んで走る」ということに魅力を感じていました。

 

一般的に、車やオートバイで「速く走る」というと、度胸試しや勇気の見せ所のようなイメージを持つと思いますが、サーキット(まあ、峠道も含め…)のような「ある特定のコース」でタイムを争うようなケースでは、
 (1)発生する現象を物理的に理解し、
 (2)理解に基づいて技術を向上させ、
 (3)その技術を活かして走る
ことが非常に重要になる…と考えていました。

例えば、いろいろなRのコーナーが連続する道を速く走りたいと思ったときに、「どうすればいいか、何に注意すべきか」について10代・20代の頃の私が考えていたことを、ちょっとパワポにまとめてみました。
→それを貼ってみます。

コーナーを速く走る 物理的なアプローチ

このパワポの1枚目「1.ブレーキング」ですが、オートバイに乗り始めた当初、正直言って、私はブレーキングが上手ではありませんでした。なので、「スピードを出した状態から、短い距離で、スムーズかつ安全に止まる…」ということを目標に、ずいぶんブレーキの練習しました。

ブレーキングが本当に上手になると、晴れた日の乾いた路面で本気で急ブレーキを掛けたときは、フロントタイヤが「ココココッ…」と鳴いて、(チョークで引いたような一直線のブラックマークではなく…)タイヤの溝がそのまま写っている「黒いタイヤパターン」を路面に残せるようになります。

「4.コーナリング」の「b.ブレーキング」の際に、練習したブレーキングの技術を使えば、ブレーキングの区間/時間を短くすることができ、スピードを維持したまま、しかも余裕を持って、より深くカーブの奥まで進入することができるようになります。
それが、ひとつのカーブだけでなく、サーキットに代表されるような「いろいろなR/勾配のカーブが連続するコース」を走る際の全体を通した速さにつながる…私は、そんな風に考えていました。

→友人のむぎーさんは、とくに練習をしなくても、初めからブレーキングが上手だったように思います。
なので、ツーリングのときなどは、初めて走る先の見えないブラインドコーナーでも、むぎーさんはガンガン突っ込んで行くタイプでした。
「予想していたよりコーナーのRがキツかった…」というシーンもありますが、普通のライダーならスリップダウンするようなケースでも、むぎーさんは自由自在にブレーキを掛けてスピードをコントロールし、平気でコーナーを走り抜けてしまう…そんな特徴がありました。
まあ、優れた能力で羨ましいですけど、こんな走りをするライダーの後ろにつくと、私のような凡人のライダーにとっては(先行しているむぎーさんの)コーナーへの進入速度やアプローチのラインがまったく参考にならないときがあったりして、ホント、走りにくいんですよね…

オートバイの場合、ハードなブレーキングをすればするほど、重心のほとんどがフロント側に移動することになり、反対にリア側の荷重が抜けていきます。
その結果、リアタイヤと路面との摩擦が少なくなり、タイヤがスリップ/スキッドする現象が発生します(オートバイのレース/サーキット走行等だと「タコ踊り」と言ったりしますね)。

自転車でもハードなブレーキングをすると、ほとんどリアブレーキを掛けていなくても、オートバイと同様にリア側の荷重が抜けてしまい、リアタイヤがスリップ/スキッドする現象が発生します。
→このリアタイヤが「スリップ/スキッドする」ことを言っています。

ハードなブレーキングになればなるほど、フロントブレーキ、つまりフロントタイヤのグリップのみを頼りにすることになり、結果として、私は、リアブレーキをほとんど使わなりました。
それでもリアブレーキを使うとすると、私であれば以下のようなケースでした。
 ・滑りやすい路面/急な下り坂
   →リアブレーキの比率を高くする
 ・コーナー進入速度が高すぎた
   →車体を起こして再度フルブレーキ
    そこまで不要のときは…
    リアブレーキで微調整

これは、ロードバイクでも同じ感覚でブレーキ操作をしています。
以上が、ブレーキングのクセの補足説明です。

 

分かりにくいところがあるようなら、あらためて説明したいと思います。

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