かぶりつき…

今日 2月3日(金)は節分。

節分は立春の前日であり、今年の立春は2月4日(土)。

したがって、その前日となる、今日の3日が節分となります。

 

おそらく皆さんは、「節分は2月3日」という認識だと思います。

確かに、節分の日が2月3日のことが多いのですが、実は2月2日から2月4日の間で変わることがあります。

近くで言えば、2021年の節分は2月2日でした(つまり、立春は2月3日でした)。

また、1984年の節分は2月4日でした(立春=2月5日)。

 

ちなみに、なぜか私は保育園の頃からずっと「節分の豆まきは2月2日に行うものだ」と認識していました。

父も母も亡くなっているので詳細は確認できませんが、我が家の豆まきはこんな感じでした。

 

2月2日の夕方。

私と姉はすでに入浴を済ませています。

お風呂から上がった頃に母が仕事から帰ってきて、晩御飯を準備を始めます。

程なくして、今度は父が仕事から帰ってきます。

仕事から帰った父が入浴を済ませると、曽祖父、祖母も含めた家族全員で晩御飯を食べます。

晩御飯が終わり茶の間でこたつに入ってテレビを見ている頃、おそらく夜の7時半頃。

おもむろに母が大豆のお菓子(というか、つまみ?)の袋を持ってきて、袋を開いて家族全員で豆まきを行います。

そしてまいた豆を、やはり家族全員で拾っておやつとして食べていました。

私が小学校低学年になるまでは、我が家の豆まきはこんな感じでした。

  

もしかすると、我が家では節分の前日の夜に「鬼は外、福は内」と豆をまき、節分に向けて厄払いを済ませていたのかもしれません。

 

 

さて、最近の節分といえば「恵方巻き」が有名です。

今日もスーパーに寄る機会がありましたが、お寿司のコーナーだけではなく、惣菜のコーナーにも太巻のお寿司(恵方巻き)が山積み。

買い物に来ていた方々のカゴにも、それがしっかり入っていました。

 

二十数年前までは、金沢で「恵方巻き」という言葉を聞くことはなかったように思います。

私も結婚するまで、「恵方巻き」というものを知りませんでした。

 

ところが今では、我が家でも「恵方巻き」が節分のイベントとして、すっかり取り込まれています。

ただし我が家の恵方巻きは、妻が自分で巻いたもの。

我が家の「恵方巻き」

 

それと、我が家の「恵方巻き」はご飯が酢飯ではありません。

実は長男が酢の物が苦手。

お寿司も、ご飯に酢が混ぜてある理由から「できれば食べたくない」というほど。

このため「母親」である妻も工夫をして、いつの頃からかごま油で味付けをしたご飯を使い、具材も炒めた牛肉などを使ったりしています。

なので「太巻」というよりも「キンパ」という感じに近いです。

まあ、それでも美味しいのでいいんですけどね。

 

今年も我が家の「恵方巻き」にかぶりついて、今年の福を呼び込みたいと思います。

 

 

 

さて、かぶりつきと言えば…

 

皆さんは、「鶯谷ミュージックホール」という歌をご存知ですかね。

笑福亭鶴光さんが歌っていた曲で、1975年にレコードを発売しているものです。

 

当時、私は中学1年生。

深夜のラジオ番組「オールナイトニッポン」のパーソナリティーをしていた鶴光さんが、おそらくは自分の番組の中で、よくその曲をかけていたのでしょう。

私も、その曲をラジオで耳にすることが多かったように思います。

そういえば同級生の一人が、曲の「語り」の部分をよくモノマネしていました。

 

「いらっしゃいませ〜 いらっしゃいませ〜」

 

同級生が曲の語り部分をダミ声で言い始めると、周りにいる友達が囃し立てる…

中学1年生の男の子なので、まあそんな調子です。

 

この同級生は、ちょっとギリシャ系の顔立ちで、今で言えばイケメン。

しかも成績優秀で、テストの順位は学年で1番/2番を争う人。

人望もあり、中学3年生のときには先生方が反対するのを押し切り生徒会長を務めました。

大学は京都大学へ進学し、就職は外資系のIB○大和研究所に勤務。

そう言えば、間寛平さんの「開けチューリップ」も彼は得意でしたね。

 

イケメン/成績優秀な彼が、ふざけた歌を歌うギャップ。

それが面白かったことを思い出しました。

 

語りが終わるといよいよ歌が始まるのですが、その歌詞の中に、

 

「かぶりつきの若いお兄さん…」

 

という箇所があります。

私はこの歌詞で初めて、舞台のすぐ近く/最前列を「かぶりつき」と呼ぶことを知りました。

 

そんな、少々下品な流行りの歌や友達とのおふざけにも、何某か学ベるものがある…

そんなことを感じる思い出です。

 

 

一方、長男は現在中学3年生。

受験生であるにもかかわらず、スイッチでゲーム三昧の日々。

彼に対しては、「酢飯も食えないクセに…」と、少々説教をしたくなることもしばしば。

 

しかし自分の過去を振り返ってみると、私にそんな偉そうなことを言う資格はありません。

亡くなった父や母にも、「それをお前が言うか!」と怒られそうです…

 

子供たちにも余計な口出しはせず、「かぶりつき」で見守ることにする…

それを誓った節分でした。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です