人の世は…

昨日 7月12日(火)は、私が夕食の準備等の家事を行う必要があったため、トレーニングはお休みしました。

 

昨日はお休みしたローラーのトレーニングですが、7月一杯はテンポ走を行なって、基礎体力の向上を目指すつもりです。

当初は8月末も、ペースを上げることはあってもテンポ走を継続して行い、基礎体力向上に専念したいと考えていました。

 

しかし今は、8月からはインターバルのメニューを取り入れて、ここ一番の勝負どころで頑張れる体力作りに取り組みたい…と考えるようになりました。

それには、つぎのような理由がありました…

 

先日、kenshinさんと行った「五箇山-砺波-岩魚グルメライド」でのこと。

R304・人喰谷の坂を石川県から富山県方向に登っているとき。

 

軽いギアでゆっくり登り続けることはできるのですが、ケイデンス/パワーを上げ、少しペースを上げて登ろうとすると、足に力が入らず思うようにペダリングができませんでした。

正直言って、私はこれに愕然としました。

 

 

私は元々、瞬発力を必要とする「スプリント」のような走りが苦手です。

 

たとえば、ライド中になべちゃんがスパートしたとします。

私もすぐに反応してスパートします。

しかし私は千切られて、どんどん離されていきます。

 

ただしスプリントする距離が長くなってくるとなべちゃんがタレ気味になりに(そう言うと、なべちゃん、怒りそう…)、逆に私が追い付いて行きます。

最後、持久力勝負になった時点で、私がなべちゃんを追い越す…そんな感じです。

 

筋肉には、瞬発力の速筋と、持久力の遅筋があり、その割合は人によって異なるそうです。

私はなべちゃんに比べて、速筋が少なく逆に遅筋が多いんだな…と考えて、自分としても納得していました。

 

しかし、kenshinさんとのライドで行った人喰谷での走りでは、私は速筋が少ないのではなく、「速筋がほとんど無くなった」…そう感じてしまいました。

 

 

ヒルクライムレースでは、

・勾配の変化への対応
 (負荷の変化への対応)
・一緒に走っている集団のペースのアップ

など、苦しくなったときに「もう一踏ん張り」することが必要で、それがタイムに大きく影響する…と感じています。

まあ、半分程度は精神力のような気もしますが、この「もう一踏ん張り/苦しいところでの頑張り」ができるようになるためには、やはり速筋の瞬発力も必要なんだろうな…

私はそう考えて、インターバルを取り入れていました。

 

その内容は以下のようなものです。

(1)ウォームアップ 12分
(2)全力走     1分半
   ケイデンス 120rpm目処
(3)レスト走    1分
(4)テンポ走    20分
   ケイデンス 90rpm目処
 —(2)〜(4)を3セット—
(5)クールダウン 12分

都合90分ほどで、なかなかハードです。

3セット目の全力走は心拍が190bpmを超え、足も動かなくなってケイデンスが110rpmを切ってきます。

それでも「3セットをやり切った」ということが、精神的にもプラスになるような気がしていました。

実施にこれを行うようになってからは、ヒルクライムでの走力が上がっている実感がありました。

 

ただ現時点では、肉離れを起こした箇所の痛みや突っ張った感じは取れていないので、当面は全力走とテンポ走で目処とするケイデンスを少し下げ、それぞれ「100rpmオーバー、80rpm」程度にしようとは思います。

それでも、8月末には前述の「120rpm、90rpm」を目処に持っていく…そう思っています。

 

この夏は、私にとって「チャレンジの夏」です。

 

 

 

さて、話は変わって、中古で購入したキャンピングカーのレンタル事業について。

 

お願いしていた司法書士の先生から連絡があり、定款の再登記準備が整ったとの連絡がありました。

ただ、そこからまた一週間ほど、手続きにかかるそうな…

 

心の中で、「グォー」とか「ブォー」…といった声にならない叫び声をあげているとき、ふと夏目漱石の「草枕」の冒頭を思い出しました。

 

山路を登りながら、こう考えた。

智に働けば角が立つ。

情に棹させば流される。

意地を通せば窮屈だ。

とかく人の世は住みにくい。

 

いやー、まさにその通り。

しかし、夏目漱石の凄いところは、そう言って人の世を嘆くだけではなく、つぎのような続きがあるんですよね。

 

人の世を作ったものは神でもなければ鬼でもない。

やはり向う三軒両隣にちらちらするだたの人である。

ただの人が作った人の世が住みにくいからとて、越す国はあるまい。

あるとすれば人でなしの国へ行くばかりだ。

人でなしの国は、人の世よりも、なお住みにくかろう。

 

そうか、なるほど…

 

夏目漱石は「草枕」の中で、まず住みにくい人の世について述べます。

しかし、「その人の世以外に生きる場所は無い」と続きます。

 

これには更に続きがあって、「だからこそ、束の間の寛ぎ、心の豊かさをもたらす芸術は尊い」と説いています。

 

明治の文豪、なかなかにカッコイイですよね。

 

 

このところ、色々なことで「ビックリ、ドッキリ、ガッカリ…」することが続き、心が荒んでいました。

そんな私も、中学生以来で夏目漱石の「草枕」を読み、ちょっと心が晴れたような気がします。

 

夏目漱石、そして「草枕」に感謝。

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